仕事における元気の源=モチベーションの源泉というのは人によって大きく違いますが、職種によって、ある程度の傾向があるなぁ、と感じることがあります。
たとえば、営業主体の組織であれば、目標達成とそれに対する明確な評価・処遇に動機付けられる人は多いですが、商品開発などに携わる人たちは、世の中でヒットしている商品に携わっている、ということ自体がモチベーションになることも多いようです。
たとえば、何百万本も売れたゲームソフトの開発に携わった、とか、誰もが知っているブランドの洋服や小物の制作に関わったとか、たとえ自分の役割は一部だったとしても、関われること自体が誇らしくて嬉しい、という心理のようです。(なんとなく、わかりますね)
さらに、私たちのような「コンサルタント」と言われる人たちもそうだと思いますが、他にクリエイターやプロデューサーなど、一人ひとりがその道のプロフェッショナルとして仕事を極めていくタイプの仕事でも、モチベーションの源にある特徴が見られます。
それは、「ある特定の、尊敬する大先輩と一緒に仕事ができる」ということが、何よりも大きなモチベーションになる、ということです。
こういう「個」の立った職種に携わる人の場合、同じ仕事をするプロフェッショナルの中に、尊敬する大先輩や憧れの大家のような存在の人がいることが多いのです。
そして、いつかあの人に追いつきたい、いつかあの人のような仕事ができるようになりたい、という想いを糧に、日々の仕事に励んでいます。
だから、そんな尊敬する大先輩と一緒に仕事ができるような機会があれば、それだけでモチベーションが高まる、というのもよくあることです。
今回は、そんなプロフェッショナル志向の人たちの心理を活かしたOJT術をご紹介します。
♪「独り立ちプロジェクト」でスキル&モチベーションアップ♪
実はこれ、私が以前在籍したことのある会社での実話です^^。
その会社では、「独り立ちプロジェクト」という慣習がありました。
それは、学習レベル、基礎レベルをクリアし、そろそろ一人前認定も目前かな・・・というレベルの人たちに、「試しに、自分でプロジェクトを回してみなさい」という意味で、小規模のお手ごろプロジェクトが与えられるのです。
しかも、社長直轄プロジェクトで。
社長といえば、誰もが尊敬し、憧れるトップコンサルタント。
もちろん、ものすごい緊張感があるのですが、それ以上に、トップコンサルタントの技を間近で見て学べる、またとないチャンス。
モチベーションが上がらないわけがありません。
しかも、いつもはプロジェクト・マネージャーとして先輩コンサルタントがついているのですが、この「独り立ちプロジェクト」では、自分がマネージャー。
様々な緊張感や修羅場を経験することで、一人前コンサルタントとして一皮剥けるには十分すぎる舞台です。
さらに、この「独り立ちプロジェクト」が与えられるということは、自分の成長を認められた証でもあります。
ということで、二重にも三重にも、スキルアップとモチベーションアップの要因が揃った取り組み。
うまくデザインされているなぁ・・・と、感心したものです。
仕事のご褒美は仕事で。
仕事のスキルアップは仕事で。
尊敬する先輩と組んでの「独り立ちプロジェクト」。
プロフェッショナル志向の強い職種や組織では、大きな効果を発揮すると思います。
検討してみてはいかがでしょうか?
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
※最新のコラムはメールマガジン(隔週発行)でお届けしております。ぜひご登録ください。
◆大好評!OJT研修◆
マネージャーがOJTに積極的に取り組むために必要なのは、「OJTは難しくない」というマインドセットと、気軽に取り組める事例を知ること。そんなキッカケづくりのための短時間OJT研修を行っています。
詳しくはこちらよりお問い合わせください。