株式会社インディプロス

【3】「1日10分」でマインド変革

【3】「1日10分」でマインド変革

とある会社の、年に一度の全社会議。
ホテルのバンケットルームに、数百名もの社員が一堂に会し、前年度の振り返りと本年度のキックオフをしていました。 そして、その日のメインイベント。 一年間走り続けた営業社員に対する表彰式が行われました。

プレゼンターである部長の挨拶。

「みなさん、お疲れ様です。当社は前期、残念ながら目標を達成することができませんでした。今期は必ず全員で100%達成するように、頑張りましょう。それでは、目標達成者の表彰です・・・」 ・・・。

なんだか違和感を感じたのは、私だけでしょうか・・・?

せっかくの年に一度の全社会議。 慰労の意味もあるからこその、豪華なホテルでの開催なのに、労いの言葉が一言も聞けなかったなぁ・・・と、残念に思ったのです。

もちろん、全社目標を達成できなかったという、自戒の念もあったのでしょう。 でもそれだけではない、「褒めない風土」、「労いのない風土」というものを、その挨拶から感じてしまいました。 (後で聞いた話によると、その直感は当たっていたようです。。。)

組織の風土、雰囲気というのは、ちょっとした言葉遣いや話の内容に表れるものなんですね。 お互いを尊重し、尊敬しあう風土があれば、お互いの呼び名や言葉遣いが丁寧になるなど、自然とその想いが言葉に表れます。

逆に、社員同士がいがみ合ったり、他人を見下す雰囲気があれば、「呼び捨て」や「怒号」が飛び交う組織になってしまいます。

たかが「言葉」、されど「言葉」ですね。 ・・・だとしたら、言葉から風土を変えることも可能なのでは? そんな気づきから始まった、とある会社の、とある職場の風土改革OJTをご紹介します。

♪「1日10分」でマインド変革!♪

これは、弊社が実際に研修を担当させていただいた会社の、とある部署のマネージャーKさんが実践されている、超お手軽OJT術です。

研修で組織の分析を行った結果、自分の部下であるメンバーたちが、 「褒められることに飢えている」 と気付いたKさん。 今のチームに活気を取り戻すには、何よりも第一に、部下を褒め、自分たちの存在意義や達成感を実感してもらうことが大切だと考えて、毎週月曜日の週会議のうちの10分間を、「褒める時間」と決めました。

とにかく、部下の良い点、良い取組みを見つけて、褒めるのです。
「なんだ、それだけ・・・?」 と拍子抜けする取り組みですが、もともと「褒める文化」のない組織では、たった10分でも、相手を褒めるのは難しいこと。 だからこそ、10分間だけでも、ただ「褒める」時間を作るということの効果は絶大なのです。

もちろん、「褒める」だけでなく、組織の課題によって応用可能。 お礼の時間、叱る時間、教育の時間、お客様を想う時間・・・。 自分達に足りないな、と思う意識や文化があれば、それをあえて口にする時間を、1日10分でいいから設けてみる。 なかなか使えるOJT術です。 「1日10分、●●の時間」 ・・・あなたなら、どんな時間として使いますか?

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