株式会社インディプロス

【6】女性社員に必要な「意識」とは?【Part2】

【6】女性社員に必要な「意識」とは?【Part2】

※このコラムは、2011年5月配信のメールマガジンでお届けしたものです

以前、「女性管理職の悩み」というテーマの討論番組を見ました。

仕事に一生懸命取り組み、離婚を経験しながらも同期より早く昇進。
課長相当のポジションまで上り詰めた30代後半の女性会社員。
しかしある日、ふと今の仕事漬けの生活に疑問を抱き、退職して、以前からの夢であったお店の経営を始めようかと悩んでいる・・・

という状況に関して、
■この女性は、なぜこんな悩みを抱くようになったのか
■今のような悩みを抱かないために、これまでの人生の中で やっておくべきことはなかったか を議論するものでした。

「友達(相談相手)がいないのが問題だった」 「仕事以外の趣味を見つけるべきだった」 など、いろいろな意見が出た中で、ある20代前半の女性のコメントが印象的でした。

「管理職になった時点で、“友達がいなくなること”を自ら選択したのだから、友達がいないことを今さらどうこう言っても仕方がない。友達がいないのは当たり前だと思って、自分の責任で仕事を全うすべき。」 (少し表現は違ったかもしれませんが、上記のような内容でした)

「管理職になった以上、どのような状況でも責任を全うすべき」は正論だと思いますが、「管理職になること」=「友達がいなくなることを自ら選択すること」というイメージを周囲の人たちが抱いているとしたら、管理職とは、なんとストイックで辛いイメージに捉えられていることか。。。

もしかしたらこの女性管理職も、自分の中にそんな管理職のイメージを持ち、自ら誰にも相談できない状況を作ってきてしまったのかもしれません。

私の友人で、いつも笑顔で前向きに仕事に取り組んでいる女性がいます。 メンバーを管理する立場の彼女。 周囲への気遣いを常に忘れず、一度も弱音を聞いたこともないのですが、先日、大きく体調を崩して仕事のペースを緩めざるを得なくなったと聞きました。 よくよく話を聞けば、「自分はロールモデルとして周りから見られている立場だから、いつもしっかりしていなくてはいけない。どんなときでも頼りがいのあるイメージを守っていかないといけない、と思って頑張ってきた」とのこと。 そんな自分の中での「自分のイメージ」を守ることが辛くなったのだと言います。

冒頭のテレビの話、そして上記の友人の話をちょうど同じタイミングで見聞きして、私たちが、いかに「イメージ」に縛られ、それによって苦しんでいるかを実感しました。 特に女性管理職は、周囲から注目される機会も多い分、「イメージ」を重視しすぎ、「自己」や「ホンネ」の狭間で苦しむケースも多いのではないでしょうか。

自分のありたい姿をイメージすることも大切ですが、あまりにそれに縛られて自分を出せないでいると、結局は気持ちや身体が長くはもたず、本人にとっても、会社にとっても勿体ない結果になりかねないな、と、2つの事例を通じて改めて強く感じています。

社内のポジションが高くなればなるほど孤独、とは、よく言います。 しかし、「友人がいなくなることを自ら選択する」とか、「辛い時にも自己を開示してはいけない」ということとは同義ではないと思います。

女性管理職も一人のヒト。安心して自己を開示し、問題を一緒に考えて解決していける仲間や場を持つということは、本人たちが長く活躍し続け、会社に貢献し続けてもらうために、何よりも大事なことなのかもしれません。

その対策としては、メンターの導入も一つの効果的な手段だと思います。 また、同じような立場の人たちで集まり、心おきなく自己を開示し、周囲と一緒に問題解決に取り組んでいけるような場(コミュニティ)を設けることもとても有効です。 女性管理職たちが「イメージ」に縛られ過ぎないためにどんなサポートができるか、ぜひ真剣に考えていきたいものです。

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