株式会社インディプロス

【4】オリジナル報酬でツボ刺激♪

【4】オリジナル報酬でツボ刺激♪

今回は、まずひとつの質問から始めたいと思います。

「これまでの仕事経験の中で、一番嬉しかったこと/一番モチベーションが高まった
 ことは何ですか?」

昇進やボーナス、お客さんの喜ぶ顔や、上司からの労いの言葉などなど・・・。
それぞれにいろんな場面を思い浮かべたことと思います。

それでは、もうひとつ質問です。

「みなさんの会社の社員や職場の部下にとって、一番嬉しいこと/一番モチベーションが
 高まることは何ですか?」

・・・さて、この質問には、自信を持って答えられたでしょうか?

また、そのような“嬉しいこと”、“モチベーションの高まること”を、どれだけの方が
「社員や部下に提供できている」と自信を持って答えられるでしょうか?

仕事の喜びや元気の源というのは、金銭的な報酬やポジション(昇格や昇進)だけ
ではない、ということは、言うまでもないことです。

にもかかわらず、周りの人が何に一番感度が高いのか、社員や部下にとっての
一番の“ご褒美”は何なのか、を、適切に把握し、それを現場で実践できている会社や
職場は、意外と少ないのではないかと思います。

「金銭が最大の報酬」、「ご褒美はポジション」という、会社としての明確な思想やポリシー
が社内に浸透しているのであれば、それもひとつのマネジメントのあり方です。

でも、自社の社員の一番の元気の源は本当にそこにあるのか、ということを、
もう一度自問自答する必要もあるかもしれません。

かといって、何十人、何百人もいる社員一人一人のニーズにこまめに答えていくのも
至難の業。

職種や人材タイプ別の志向性のあり方、非金銭報酬のバリエーションのあり方を
理解し、できるだけ多くの社員のツボを押さえ、効果を最大化できるような“ご褒美”の
あり方を考えたいものです。

たとえば、クリエイターや専門職的な人は、働く環境に対してとても敏感なことが
多いといいます。

実際に私が関わった会社でも、一番のご褒美は「時間的・場所的自由」と
社員が口ぐちに言っていた会社もあります。

「一番求めているのは、一人ひとりの机の広さ」と言った専門家もいました。

また、研究者や開発者、コンサルタントなどでは、その道のプロの人と働ける
ということが、この上ないモチベーションや自尊心になることもあります。

一方で、日々数字を追う立場の人にあっては、やはり金銭処遇などの数字で
目に見えるご褒美が嬉しい場合もあります。

日々寝る間もなく働いている人にとっては、何かを成し遂げたときのまとまった
休暇が一番のご褒美かもしれませんね。

このように、職種や人材タイプ、働く環境によって、社員にとっての一番の“ご褒美”
は微妙に異なってくるものです。

「うちは給料が低いから社員が採れない/すぐに辞めてしまう」

という話を聞くことがよくありますが、上記のように、お給料は他社に負けていても、
それ以外の部分で、他社に負けないオリジナルな報酬を用意することもできる
のではないでしょうか。

それが、会社や職場の魅力になり、求心力へとつながっていくのだと思います。

何かを成し遂げ、ある種の達成感や心地よい疲れを感じているとき、最も感度の高い
部分の“ツボ”をピンポイントで刺激してあげれば、効果的なリフレッシュになり、
次への活力にもつながります。

でも、ピントをはずした処遇では、効果がないどころか、「ああ、そこじゃないのに・・・」
と、逆にどっと疲れを増幅させることにもなりかねません。

まずはメンバーの“ツボ”を探ることから。

自分たちならではの「オリジナル報酬」を考えてみてはいかがですか?

ちなみにこの「オリジナル報酬」は、人事制度のひとつとして明確に全社で
取り入れるケースもあれば、職場単位で、可能な範囲で実施することもできます。

社員一人一人のニーズに応えていく上では、むしろ職場単位の方が、
きめ細かく効果的な施策も可能かもしれません。

できる範囲で、現実的なところから、手をつけてみてください。

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